GURPS3版→4版コンバート① アンディ・クルツ

はじめに

・『ルナル・サーガ』の登場人物たちのデータをGURPS3版から4版へコンバートしてみる。元データは『文庫版ガープス・ベーシック』及び『文庫版ガープス・ルナル』、もしくは『ガープス・ベーシック完訳版』及び『ガープス・ルナル完全版』を元に作成された初期キャラクターデータを使用する。

・データ変換に当たって、各神殿のボーナス技能、特殊武器、種族テンプレート等は4版に対応した『ガープス・ユエル』及び『ガープス・ユエル・サプリメント:かくて世界は広がった』を参考にしたが、習得可能な呪文に関してはルールの差異が大きかったため、多くは旧版のままとした。

・変換にあたって、CP総計を揃えたりはせず、3版時の強さをできる限り再現するよう調整した。

・4版では費やせるCPの最少額が [0.5CP] から [1CP] へと変わったため、旧版データで [0.5CP] で習得していた技能等は [1CP] へと変えている。それにより、いくつかの技能は習得レベルが上昇している。

・鎧のデータに関しては、旧版の全身鎧ルールから『GURPS Low-Tech』の部分鎧ルールに変更し、小説内の描写を参考に兜の類は被っていないものとした。イラストや小説で描写される「額当て」は明らかに防御効果がないため装飾品扱いとし、データには反映していない。

・個人的判断でその他いくつかのデータを変えている。変更箇所と理由は備考欄参照。

 

●アンディ・クルツ/ver.4e [CP総計:100→171]
人間、男、18歳(双月歴1091年時点)、金髪・灰色がかった青い瞳、175cm、65kg.
〇能力値 (計135CP)
体 力(ST): 11 [10] HP : 11 [0] BL : 12 [0]
敏捷力(DX): 13 [60] Will: 14 [5] BS :5.75 [0]
知 力(IQ): 13 [60] Per : 13 [0] BM : 5 [0]
生命力(HT): 10 [ 0] FP : 10 [0] SM : 0 [-]

よけ: 8 受け: 12 止め: 12 荷重:並荷(よけ-2、移動力 3)

防護点(DR):頭部/0 胴体/2 腕/2 手/0(「切り」+1) 脚/2 足/2(「刺し」-1)

〇社会的背景 (計0CP)
文明LV :TL 3 [0].
文化適応:リアド大陸 (人間) [0].
言語  :グラダス語 (母語母語) [0]、リアド大陸共通語 (母語母語) [0].

〇有利な特徴 (計25CP)
ガヤン神官 [10]、

法の番人 (トリース森王国ターデンの街・ガヤン神殿警邏部所属) [5]、
容貌/魅力的 [4]、時間感覚 [2]、鋭敏聴覚 2 [4].

〇不利な特徴 (計-30CP)
味覚・嗅覚消失 [-5]、誓い/父の敵を討つ [-5]、

敵/トルアドネス帝国 (大国, 稀に登場する) [-20].

〇癖 (計-4CP)
毎日5回以上お茶を飲む、初対面の女性と話すのが苦手、生真面目、誠実.

〇技能とテクニック (計22CP)
<片手用ソードブレイカー>14 [4]、<盾 (シールド)>14 [2]、

<ガヤン・ネット>12 [1]、<跳躍>13 [1]、<騎乗 (馬)>12 [1]、<脱出>11 [1]、

<水泳>10 [1]、<生存 (森)>12 [1]、<尋問>13 [1]、<嘘発見>11 [1]、

<偽造/TL3>11 [1]、<法律>12 [1]、<犯罪学>13 [1]、

<地域知識 (グラダス半島)>13 [1].
【破砕受け】受け±0 [4].

〇呪文 (計23CP)
《光》12 [2]、《持続光》12 [2]、《閃光》11 [1]、

《痒み》12 [2]、《ひきつり》12 [2]、《不器用》12 [2]、《すばやさ》12 [2]、

《のろま》12 [2]、《足もつれ》11 [1]、
《敵感知》12 [2]、《感情感知》12 [2]、《嘘発見》12 [2]、《読心》11 [1].

〇装備 [所持金:321.5ムーナ][総重量:28.5kg]
・片手用切り刺し用ソードブレイカー /14Lv/1D+2(切り)/範囲1/$650/2kg
                  /14Lv/1D+1(刺し)/範囲1/
・ガヤン・ネット          /12Lv/正確さ1/射程3m/$50/1.5kg
・ライト・ミディアム・シールド   /14Lv/DB2/DR2・HP16/$45/3.5kg
・鎧(胴体・腕・脚):マント             /DR0/$60/1kg
・鎧(胴体・鼠径部):ミディアム・ハーデント・レザー /DR2/$125/7.5kg
・鎧(両腕):ミディアム・ハーデント・レザー     /DR2/$63/3.75kg
・鎧(両脚):ミディアム・ハーデント・レザー     /DR2/$125/7.5kg
・鎧(手):ライト・レザー・グローブ/DR0(柔軟)/$15/0.25kg/「切り」へのDR+1、寒さや熱、接触毒などを防ぐが、「握力が弱い 1 (-5CP)」「手先が不器用 1 (-5CP)」を与える。
・鎧(足):レザー・ブーツ /DR2(柔軟)/$80/1.5kg/「刺し」へのDR-1

・旅行セット /リュックサック(小)に入っており、戦闘の際は地面に捨てる/(16kg)

〇備考
・ターデンの街のガヤン神殿警邏部に所属しているため、有利な特徴に「法の番人 (5CP)」を追加。
・旧版では存在しなかった(CPを支払わずとも同等のことができた)【破砕受け】を追加。
・4版では何のデメリットもない癖は取れないので、「食事に時間を掛けない」「考え事をするとき指を鳴らす」を削除して小説の地の文で言及されていた「生真面目」「誠実」を追加。
・「神官」のメリット・デメリット:「特殊武器」1つと200ムーナ以下の特殊装備を神殿から授けられる。冒険で得た収入の30%を納めるか、週に3日の奉仕活動を行わなければならない。ときどき(9以下)神殿から使命を授けられる。同じ神を信仰する者からの反応+2、同じ月を信仰する者からの反応+1(ただし何らかの理由で敵対している神殿からは反応-1)。<神学>の「技能なし値」が「知力±0」になる。所属する神の神殿を旅の宿に求めれば、ちゃんとした部屋と食事が出る。事件などにもいくらかは協力してくれる。
・「ガヤン信者」のボーナス技能:<商人>IQ-A、<尋問>IQ-A、<犯罪学>IQ-A、<法律>IQ-H、<地域知識 (生活拠点)>IQ-E、<礼儀作法>IQ-E、<秘伝 (悪魔伝承)>IQ-A.

〇感想

 小説『ルナル・サーガ』シリーズの主人公であるクルツ家の双子の兄。4版では「知力」と「敏捷力」のコストが大きく変わったため、CP総計が跳ね上がった。